【クラムシェル】女性トレーナーが解説!理想のヒップラインに欠かせない効果的なトレーニング
こんにちは! パーソナルトレーニングジムISLAND、トレーナーの水井エリナです。
女性なら誰もが1度は、
など、鏡に映る自分の姿を見て思われた方もいらっしゃるのではないですか? また、そんな方の中には、
と、諦めてしまった方も多くいらっしゃるかと思います。 実は、私も過去に同じような悩みを持っていました。 効果がありそうなトレーニングを実践してみたものの、動作をしているだけでお尻に効いている感覚が全くない…
しかし、その悩みはいくつかのポイントを抑えるだけで解決しました! 私は、見た目の動作や回数よりも、
- 実際にどこの筋肉がどのような働きをしているか?
- その時、骨はどのように動いているか?
- 小さな動きや少ない回数でも確実に効いている意識を持って行う!
ことで、今までの動作・回数重視のトレーニングから確実に効果のあるトレーニングへと変えられ、またその習得は現場でも活かせています!
もし、あの時の悩みがなければ今でも動作ばかりのトレーニングを実施に、またお客様にもしっかりと効いている実感値を与えられなかったかも知れません。
今回は、私が実際に現場でお客様に伝えている、またご自身でも効果を実感していただけるようなアプローチの方法を用いて、
- クラムシェルのやり方
- クラムシェルで鍛えるべき筋肉は『外旋筋』!
- クラムシェルで得られるメリット
- クラムシェルをより正しく実施するためには?
の順番に紹介させていただきます! この記事を読めば、あなたもお尻への刺激が癖になる! ような効果的なトレーニングができるでしょう!
クラムシェルのやり方
では、実際に『クラムシェル 』の行い方を紹介させていただきます。
- 横向きに寝て、股関節・膝が90度になるように曲げます。(お尻と踵のラインが同じ位置になるように脚の位置を決めましょう)
- 足を固定しながら、膝を開きます。
- 上の膝が下の膝に着く寸前まで戻します。
- 肩から腰までを常に一直線に保ちましょう。
- 膝から下の力は使わず、お尻の横側を使って動作するイメージで行います。
- 息を吐きながら脚を開きましょう。
- 骨盤は常にまっすぐを意識して行いましょう!
- 上の膝が下の膝に着くと負荷が抜けるので、膝が付くギリギリの範囲内で動作します!
クラムシェルで鍛えるべき筋肉は『外旋筋』!
『クラムシェル= Clam(二枚貝の)Shell (貝殼)』
貝がパカパカしている動作をイメージしていただくとわかりやすいのではないでしょうか?このトレーニングでターゲットになる筋肉は、『股関節の外旋筋』です。日常生活で股関節を外旋(脚を外に回す動作)する機会は少ないため、衰えやすい筋肉でもあります。今回はまず、クラムシェルを行うことで、鍛えられる筋肉を、
- 中臀筋
- 深層外旋六筋
の順番に解説させていただきます。
中臀筋
竹林孝之のスプリントコラムより 画像引用
中臀筋とは、お尻にある筋肉の1つで、骨盤の上部から、大転子に繋がっている筋肉です。
お尻の筋肉を構成する最も大きな大臀筋の下の層に位置し、インナーマッスルに分類されます。大きさとしては大臀筋よりも半分ほどの大きさですが、
- 太ももを外にまわす動作
- 立ち姿勢や、歩行時に骨盤を安定させる
というような、とても重要な役割を果たしている筋肉です。特に歩行時には、中臀筋によって骨盤が安定的に保たれ、両足をスムーズに動かすことが可能になって来ますので、日常生活に置いても必要不可欠な筋肉です。
深層外旋六筋
リはろぐ 身体の仕組みを伝えるリハビリブログより 画像引用
深層外旋六筋とは、
- 梨状筋
- 上双子筋
- 下双子筋
- 内閉鎖筋
- 外閉鎖筋
- 大腿方形筋
の6つで構成された筋肉の総称で、主に股関節を外旋する際に働く筋肉です。
股関節を外旋させる動作に使われる筋肉の割合を見てみると、
- 深層外旋六筋(全体):約36%
- 大殿筋 :約30%
と、面積の大きな大臀筋よりも股関節を外旋させるために大きな作用を持っています。
深層外旋六筋は、インナーマッスルに分類され、股関節をスムーズに動かす役割を担っているため、深層外旋六筋衰えることによって、股関節の痛みにも繋がるリスクが高まります。
クラムシェルで得られるメリット
次に、『クラムシェル 』で得られる嬉しい効果について、
- 骨盤・股関節の安定
- お尻の筋肉が使え、機能性向上が期待
- 誰もが羨む美尻ラインを作る
の順番に解説させていただきます。
骨盤・股関節の安定
『骨盤の歪み=太りやすい』と聞いたことのある方も多いと思いますが、
- 骨盤周りの筋肉の低下により、骨盤が不安定になる
- 骨盤が正しい状態で維持されていない
- 正しい姿勢が崩れ、更に筋肉の低下やバランスの悪さが発生
結果的に、代謝を下げ、浮腫みや下半身太りの原因に繋がります。
クラムシェルでターゲットになっている『中臀筋』や『深層外旋六筋』は骨盤や股関節の安定に重要な筋肉になっています。上半身と下半身を繋ぐ骨盤の安定により、正しい姿勢の維持が可能になるため、血行不良が改善されたり、内臓の働きを活発にする効果が期待できます。
お尻の筋肉が使え、機能性向上が期待
クラムシェルでは、『股関節を外旋する』(つま先を外に向けるや太ももの前側を横に向ける動作)という日常生活では使用頻度の少ない動作を行いながら、普段使わない筋肉へ刺激を与えていきます。
いざトレーニングをしても、日常使っていない筋肉を意識することは難しいです。クラムシェルでは、小さな動きに集中しながらお尻に刺激を与えて行くことが可能です。
そのことで、スクワットやワイドスクワットの動作の時にも、お尻の筋肉を効果的に使えるようになって来ます。
お尻の形を整える美尻効果
日本人女性は海外の女性に比べ、内股の女性の割合がとても多い傾向にあります。この原因の1つは、股関節の外旋筋の衰えです。
股関節外旋筋が衰えることで、
- お尻を引き締める筋力の低下
- お尻が外に広がる
- 結果的に、垂れ尻になりやすくなる
というようなことが起こります。
クラムシェルでは、美尻に効果的な深層外旋六筋や中臀筋を鍛えることで、
- お尻の下が引き締まる
- 中臀筋の上に位置する大臀筋を下から押し上げるため、ヒップアップ効果が期待
- 中臀筋の強化により、お尻の上部にふっくらとしてシルエットができる
というような誰もが羨む美尻ラインが整います。
クラムシェルをより正しく実施するためには?
それでは、実際にどのようなことに注意して行うことで、より効果的にお尻に刺激を与えられるかについて、
- 骨盤の正しい位置を維持しましょう!
- 動いている部分に意識を向けましょう!
の順番に紹介させていただきます。
骨盤の正しい位置を維持しましょう!
しっかりと効果を出すために大切になってくるのが、骨盤の向きです!もっとも効果的にお尻に刺激が入る良い姿勢は、※骨盤がニュートラル(真ん中)に保たれている状態です。
三角形を常に正面に向いている状態を維持しながら、動作を実施しましょう!
脚を開くと同時に骨盤が倒れてしまうと効果が半減してしまいます。膝を開く動作を骨盤全体で動かす動作にならないように注意しましょう!
※骨盤がニュートラル(真ん中)に保たれている位置とは…
左右のASIS(上前腸骨棘)と恥骨を結んだ3点が、仰向けになった状態で床に対して平行に綺麗な三角形が作れらた状態のことを言います。横向きになった状態で骨盤が正しい方向を向いているか確認しにくい方は、一度仰向けになってご自身の骨盤が正しい位置にあるかを確認してみるのもおすすめです!
動いている部分に意識を向けましょう
クラムシェルで動かしていきたい部分は、骨盤ではなく股関節(=つまり脚の部分のみ)です。また、膝を広げる時には、股関節の外旋筋をより意識していきましょう!ただ、筋肉を意識することはとても大変です。
お尻の側面を手のひらで触り、足を開いたり閉じたりする時にコロコロ動く骨が『大転子』です。今回クラムシェル を行う際には、大転子が腰骨に向けて向きを変えているイメージを持ちながら行うことで、筋肉を使っている意識を持つことができます。⭐️が→の向きに向かって動いていきます。
また、なかなか筋肉に刺激が行かない方は、まずはゆっくりした動作で行うことで、少しずつお尻の筋肉が使えるようになるでしょう!
クラムシェル をマスターすれば、理想のヒップラインに繋がる!
欧米人のような美しいヒップラインに欠かさない筋肉は、『中臀筋』『深層外旋六筋』といった股関節を外旋させる動作の時に使用する筋肉です。今回ご紹介させていただいた『クラムシャル』では、この2つの筋肉に同時にアプローチができるため、美尻効果が期待できる他、骨盤や股関節の安定・お尻の筋肉が使えることで機能性向上にも効果的です。
しっかりと効果を発揮させるためにも、動作や回数のみに拘るのではなく、正しい骨盤の位置や骨や筋肉がどのように動いているかにも意識を向けながら、プリッと引き上がったカッコ良いお尻を目指してトレーニングを行いましょう!